カテゴリー「コミュニケーション」の記事

不器用ですから

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 医療・福祉分野で長年、コミュニケーションや人間関係の教育に携わってきて、ふと思うことがあります。往年の大スター、高倉健の名ゼリフは、「不器用ですから」でした。不器用なのは、人間関係についてでした。当時、人間関係は不器用でも、モノ創りなどを器用にこなす実直な人が、たくさん活躍していました。同様の人は、今でもたくさんいます。それなのに、モノ創りの大半が器用さの要らない単純労働となり、しかも人件費の安い海外に生産現場を移し、国内では人間関係能力が求められる仕事が主流となりました。 その結果、人間関係が不器用な人は目立つようになり、コンピテンシーが低いと評価され、〇〇障がいというレッテルまで貼られてしまいます。極めて器用な人間関係能力で利益を得る職業の一つは詐欺師であり、また、詐欺まがいの商法で要らないものを売りつけているビジネスマンも同類です。利益優先ではなく人間優先の、もう少し人に優しい社会を、取り戻せないものでしょうか。
 There are many people who do their best in agriculture or industry even if they are no good at human relations. But in the post industrial country, they can not do best with their ability. I hope

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ワークショップのお知らせ:自立・成長を支援するリーダーシップ ―ティーチングとコーチングの使い分け―

第97回東京支部研究会のご案内です。「自立・成長を支援するリーダーシップ ―ティーチングとコーチングの使い分け―」をテーマとするワークショップです。2016年2月7日(日)9:30-16:30、茗荷谷の放送大学東京文教学習センターにて。お誘い合わせのうえ、ご参加ください。97a_297b_3

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トラブルメーカーのキーパーソン

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福祉職や医療職の退職理由の上位項目として、職場の理念や運営方針、賃金や労働時間などの問題の他に、人間関係が必ずあげられます。人間関係と一言でいっても漠然としており、対策の立てようがないと思われがちです。しかし、研修参加者のレポートをたくさん読んでいると、現場で起きている問題が具体的に見えてきます。

人間関係を理由にスタッフの退職が相次ぐ職場では、トラブルメーカーになっているキーパーソンの存在がめずらしくありません。とても愛情に飢えており、相手の愛情や忠誠心を試そうとする言動を繰り返し、周りを敵と味方に分けて、陰に陽に敵を追い出そうとする人です。そのようなキーパーソンが職場にいると、その人の機嫌に他のスタッフも振り回されることになり、仕事に専念できなくなるのです。

人材不足が深刻な業界では、キーパーソンへの対応も、甘くなりがちです。また、規模の小さな職場では、他のスタッフと接しない部署への配置転換も、望み薄となります。しかし、一人のトラブルメーカーのために職場全体の雰囲気が悪化して、スタッフが定着しなくなる方が、よほど大きな損害です。見て見ぬ振りをするのではなく、きちんと対応することが、管理職には求められます。 職場全体で人間関係をよくする研修をやるのは、的外れな対応です。

まずは、集団的いじめの被害者をキーパーソンだと誤認することがないよう、スタッフとのコミュニケーションや観察を通して、現状を正確に把握する必要があります。そのうえで、管理職として看過できないことをキーパーソンに伝えて、問題を解決する努力を求めます。その際、管理職がキーパーソンのよき理解者になれるならば効果的です。そうすることで、本人に職業人として成長する機会を与えると同時に、管理職としての役割を果たしていることを他のスタッフにも示すのです。

キーパーソンの成育歴が関係していることも多く、解決はとても難しいのですが、手をこまねいているだけでは管理職失格です。

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教育担当者のためのワークショップ

 コミュニケーションとかリーダーシップとかチームワークとか、できることが大切な実践的テーマなのに、話し合いと発表だけで終わっている研修が、未だにめずらしくありません。実際にやってみて、もっと上手くやる方法を自分たちで考えて、もう一度チャレンジするという体験学習型の研修を広めたくて、教育担当者のためのワークショップを3回に渡って担当することになりました。
 第1回目の昨日は、「コミュニケーション教育の方法」。お世辞にも商売上手とは言えない財団が主催者なのに、無理をお願いして破格...の受講料にしていただき、赤字を心配していました。しかし、北海道から沖縄まで、全国からお申込いただいたとのことで、ぎりぎりセーフのようです。
 第2回は「リーダーシップ教育の方法」(2月15日)、第3回は「チームワーク教育の方法」(3月29日)です。いずれも未だ席に余裕があります。すぐに使える実用テキスト(定価¥2,310)込みの破格の受講料ですので、これを機会にお誘い合わせのうえ、ご参加ください。
 ネット申込できます → http://www.zaidan-kensyu.jp/skillup32/index.php
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美しいデザイン 『コミュニケーション・トレーニング 改訂新版』 

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 10年ほど増刷を繰り返して、改定版発行にいたると、出版社のご配慮により、贅沢な装丁になることがあります。とても美しいデザインです。デザイナーの中濱健治さん、ありがとうございました。『コミュニケーション・トレーニング 改訂新版 人と組織を育てる』(経団連出版)、本日発売! → Amazon.co.jp

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お待たせしています。間もなくです。

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 『コミュニケーショントレーニング 改訂新版 人と組織を育てる』(経団連出版)のカバーが完成しました。「毎日のように問い合せや予約が入る」との情報とお励ましを経団連からいただき、飛行機や新幹線や山手線の中でも、校正に励みました。申し訳ありません。お待たせしております。間もなくです

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クレーム対応の勉強会を終えて

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 これまでの保健・医療や福祉、それに教育の分野では、サービス業としての自覚が決して十分とは言えなかった。そのせいか、不適切なクレーム対応も珍しくなく、訴訟へと発展することもあり、企業から学ぶことは多いであろう。日本保健医療行動科学会の東京支部第89回研究会として、先週末に資生堂お客様センターの上島氏をお招きし、「クレーム対応から学ぶこと」という勉強会を行った。期待通り、沢山のヒント、示唆を得ることができた。

 やはり「クレーム」と一言でまとめるのではなく、「通常のクレーム」と「通常でないクレーム」とに分けて考えることが大切だと思った。「通常のクレーム」に対しては、資生堂も「対応を通してさらに資生堂ファンになってもらう」ことを目指して、誠意をもって対応しており、さらなるサービスの向上へとつなげている。そして、「通常でないクレーム」に対しては、フロントのスタッフを孤立させないこと、管理職やその他の部署(顧問弁護士など)へと速やかにリレーすること、スタッフのストレスをケアすることなど、伝統のある大手企業ならではのきめ細かい体制ができあがっているようであった。

 「専門家の指導に黙って従うのがよい利用者(患者、生徒)」という伝統的で歪な利用者―専門家関係に戻してはならない。利用者と専門家が対立し合うのも、不幸な関係である。主体である利用者に専門家が協力することで、健康や暮らしの問題、もしくは学習に取り組むという、健全な関係を築けるように、また、ぜひ、このような勉強会を企画したい。

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物語法(ナラティブアプローチ)

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 先日、介護サービス事業に取り組む株式会社はっぴーライフのスタッフ勉強会において、物語法(ナラティブアプローチ)のグループワークを試みた。写真は辻川社長のブログからの借り物。

 物語法は過去から現在までを線(ストーリー)で振り返ることから、過去を点で振り返る回想法よりも、高い効果が期待される。また、回想法にない物語法の特徴として、過去だけではなく未来もみつめることができる。

 物語法によって、高齢者(利用者)は過去から現在までを語り、若者(スタッフ)は過去から現在、そして未来までを語る。そうすることで今の自分や自分の人生を意味づけることができ、実存的な健康レベルが高まる。つまり、イキイキとした暮らしにつながることから、やる気の向上や介護予防などの効果が期待されるのである。 

 物語法の具体的な実践法としては、1)自伝の執筆、2)写真集の作成、3)インタビューによるケースワーク、4)グループワークなどがある。今回試したのはグループワークであり、守護霊プレイというロールプレイを通して互いに自分の物語を語り、互いに傾聴した。「はっぴーライフ ナラティブ 物語」の3語で検索すると、参加したスタッフや管理職の感想を読むことができる。

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言葉かけ -読売新聞に取材記事

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 20年も前に介護福祉士養成校の学生と一緒に取り組んだ研究が、未だに、ときどき紹介される。12月3日の読売新聞「くらし」面で介護時の言葉かけが取り上げられて、ヘルパーステーションの所長とともに私のインタビュー記事が掲載された。オンラインでも閲覧可能だが、こちらはしばらくするとアクセスできなくなると思う。http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=33932

 なお、指示は嫌われるが、援助者は指示を出さざるを得ず、上手く指示を出すことが大切というのが、日ごろの私の主張である。なかなか上手く伝わらないというか、物事はそんなに単純ではないし、正確に伝えるのは難しい。

 言葉かけの研究をまとめた拙書『介護専門職のための声かけ・応答ハンドブック』(中央法規出版)は増刷を重ねて、20刷を超えるロングセラーとなっており、後追いで類似書も何冊か出版されるほど。高齢者への言葉かけに始まり、私はその後、患者への言葉かけ、学生への言葉かけなどと、医療、福祉、教育の分野全般へとテーマを広げてきた。

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話しやすい人と話しにくい人

Photo_2 同じ初対面でも、まるで旧知の仲のように、会話の弾む人がいる。逆に、何を話したらよいのか分からず、居心地の悪い沈黙が続いてしまう人もいる。
 私のゼミの学生たちは、その多くがコミュニケーションや人間関係をテーマに選び、卒業研究に取り組むことになるが、今年度、私が注目したテーマの一つが、「初対面で話しやすい人と話しにくい人」について調査した研究である。当初は、初対面で上手く話をする人はどのような人かを調べようとしたのだが、似たような調査がこれまでにもあったことから、視点を変えて、どのような人だと話しやすいかを調べることになった。
 データの集計を終えて、今は卒業論文の執筆中であるが、本人の了解を得たうえで、一足先に一部を紹介する。
 看護学生125名に尋ねたところ、初対面で話しやすいのは「自然な笑顔の人(気さくな人)」「話かけてくれる人」「元気で明るい人」「よく話してくれる人」「目を合わせて話してくれる人」「相槌を打ってくれる人」などである。
 逆に初対面で話しにくいのは「目を合わせない人」「無表情な人」「笑わない人」「無口な人(話そうとしない人)」「雰囲気が暗い人」「見た目が怖い人」「派手な人(メイク・髪・服装)」などであった(下表参照)。
 初対面の人と会話する際には、どのように臨めばいいのかが、これらのデータからも分かる。やはり話しかけられるのを待っていてはダメで、まずは自分から話しかけることが大切である。もちろん、その際には暗い表情や無表情は避けなければならず、自然な明るい笑顔を添えることも忘れてはならない。

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