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学生が看護師を目指した理由

学生が看護師を目指した理由
 結論から言うと、a.「自分や身内の入院を通して」(37%)、b.「親などの身近な人が看護師」(23%)、c.「人の役に立ちたいと思って」(15%)の順であった。「入学して1年も経つと、初心を忘れがち。やる気を維持するためにも、看護師を目指した理由を、ときどき思い出そう」「どのような体験が自分達の進路選択に影響を及ぼしているか、振り返ってみよう」などと言いながら、研究目的ではなく、あくまでも教育目的で行ったために、厳密な手続きは踏んでいない。私が担当する2年生の授業において先日(2012年4月19日)、葉書大のカードを配り、「看護師を目指すことになった主な理由を一つ書いて下さい」と伝えて、受講する看護大学生86名に匿名で自由記述してもらった結果。

 自由記述の内容をもう少し詳しく見て行くと、a.「自分や身内の入院を通して」では、「自分が入院した時、看護師の優しさにふれて」「いつも傍らにいてくれた看護師を見て」「身内が入院した時、自分の無力さを感じた」などが見られた。b.「親などの身近な人が看護師」では、「看護師のお母さんの姿を見て、カッコイイと思った」「両親が職場での出来事を楽しそうに話していた」「親の影響で宿命だと思っている」などが見られた。そして、c.「人の役に立ちたいと思って」では、「患者さんの支えとなる存在だから」「社会貢献できるから」「難民キャンプのことを知って助けたいと思った」などが見られた。

 実習中に看護学生がやる気になった一言では、教員や実習指導者からは「よくできているわね」「がんばっているわね」などの褒め言葉が上位を占めたが、患者さんからは「ありがとう」「あなたがいてくれてよかった」などの感謝の言葉だった。看護学生の大半は看護がしたくて看護師を目指している。同様に看護師も大半が、看護がしたくて看護師になっている。だから、一生懸命に看護をして患者さんに喜んでもらえると、俄然、やる気になる。流行りの手法を取り入れて新たな負担を強いるのではなく、看護を通して患者さんに喜んでもらう体験をさせることが何よりも大切だという、いわば当たり前のことを、医療系・看護系大学の教員研修や看護系諸団体の管理職研修で繰り返し訴えてきたが、それを裏付ける資料の一つとなった。学生にはこの結果をフィードバックし、看護という仕事の意義や価値を考えるうえでの参考にしてもらう予定。

諏訪茂樹:成長をサポートするコミュニケーションスキル、日本栄養士会雑誌2010年2月号(第一出版)

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