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沈黙 ―天使が通る―

Silence2  会話の途中で偶然にも、互いが口を閉ざして沈黙してしまうと、フランスでは「天使が通った」(Un ange a passe)と言うらしい。会話での沈黙は誰でも経験するのだが、それを心地よいと思うか、逆に気まずいと思うかは、相手次第であろう。
 私のゼミの学生たちは、その多くがコミュニケーションや人間関係をテーマに選び、卒業研究に取り組むことになるが、昨年度、私が面白いと思ったテーマの一つに、「会話時の沈黙に関する研究」がある。研究に取り組んだ本人はもう既に卒業しており、就職した職場にも慣れた頃だと思うが、在学中に本人の了解を得ていたので、遅ればせながら結果の一部を紹介する。
 まず、「会話が途絶えて、沈黙してしまうことはありますか?」と、看護学生107名に尋ねたところ、患者との関係で86.9%、初対面の関係でも同じく86.9%、知り合いとの関係で59.8%、親友との関係で35.2%、家族との関係で50.0%の人が、「よくある」もしくは「ときどきある」と答えている。次に、「よくある」もしくは「ときどきある」と答えた学生に「沈黙について、どう感じますか?」と尋ねたところ、「気まずい」もしくは「どちらかというと気まずい」と答えた人は、患者との関係で90.3%、初対面の関係でも同じく90.3%、知り合いとの関係で75.4%、親友との関係で29.0%、家族との関係で3.8%であった。さらに、「会話が途絶えたとき、あなたはどのように対処しますか?」と尋ねたところ、患者や初対面の関係では、「自分から話題を見つけて話し始める」が半数前後だったのに対して、親友や家族との関係では「何もしない」という答えが最も多かった(帯グラフ参照)。

Silence_5                 (安藤「会話時の沈黙に関する研究」2009年12月提出 非公開)

 つまり、親友や家族など、親しい人との関係よりも、初対面の人や実習中の利用者など、親しくない人との関係において、沈黙を多く体験しており、しかもそれに気まずさを感じている。そのために、自分から話題を見つけて、話し始めようとすることが、これらの数字から読み取れる。
 親しくない間柄での沈黙は、長くなればなるほど、打ち破るのが難しくなるであろう。そのために、できるだけ早く話題を見つけて、話始めたいところであるが、問題は何を言うかである。この点についてもゼミの学生たちは、既に研究に取り組んできたが、それはまた別の機会に紹介することにする。

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